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[人間づくり]総合人間教育学の普及と援助

人間づくりコラム

倭うるわし 日本よ永遠なれ 小池松次


日本の精神文明の崩壊
弥生時代から三千年の歴史の中で営々と培ってきた日本の精神文明の崩壊は昭和二十年八月十五日に始まりました。

GHQ(マッカーサー占領軍)は日本人の魂を完膚なきまでに叩きのめし、二度と日本が立ち上がれないようにする日本弱体化政策を断行しました。

日本の軍部・政府・経済の解体は敗戦国の宿命としても、GHQはそれ以外に巧妙かつ卑劣な手段を次々に実行しました。

一、国家神道指令
二、修身・歴史・地理の授業停止
三、占領軍押し付け憲法の強制
四、占領軍作成の教育基本法の制定
五、二十万二千人の公職追放
六、極東軍事裁判の無法判決
七、マスコミ(新聞・ラジオ・雑誌)の徹底した検閲・言論統制
八、七千数百冊(点)に及ぶ図書の焚書(情けないことに現職の東大教授等の反日学者が加担)
九、学制の変更。その内容は旧制中学校・高等女学校を廃止して男女共学の新制高等学校・新制大学の設立等の六・三・三制の導入
十、ローマ字の一部採用(漢字・かな書表記をローマ字表記にすること。ローマ字化が徹底したら瞬く間に日本文明は消滅)
十一、師範学校・高等師範学校を解体して、一般大学で形だけの単位を取れば誰でも簡単に教員免許状を取得可能に変更。これでは教師の質も生徒の学力もガタ落ち。
小・中生の国際比較学力テストでの日本の凋落は当然の帰結
・・・キリがないので総括します。

日本は軍事力でアメリカに負けたのであって、国民全体の教育水準の面から見れば日本が格段に勝れていました。

その教育後進国のアメリカが、教育先進国の日本の教育制度・教育内容・教育行政に容喙するなんて理不尽・笑止千万な蛮行です。武力を背景にした暴力的日本人愚民化政策そのものです。


一方、日本側でも国辱的な動きがありました。
一、墨塗り国語教科書(文部省が自発的に教科書の「兵隊さん・武士道・伊勢神宮・日の丸・軍艦・大和魂・靖国神社・万世一系・八紘一宇・君が代・日章旗・神風・宮城・愛国心・神話」などの単語や文章全体を読めなくするため、授業中に習字の墨で消させたこと。後出の拙著『小学国語読本』に文部省が抹消の具体例を指示した通達を掲載)
二、衆議院の教育勅語等排除に関する決議・参議院の教育勅語等の失効確認に関する決議(GHQ民間情報教育局ケーディスの圧力・干渉・強要とする論もあるが筆者の見解は別途)
三、東大教授四人を含む進歩的?学者十五名が執筆した日教組倫理綱領(名前は倫理綱領でも中身は左翼革命綱領)の作成。どんなにひどい内容かは拙著『三十年前に日教組と教育基本法を骨抜きにした本』(たった一人で東大教授等三十一名の日教組講師団を震撼させた警世の書)日本館書房発行、に講師団の実名入りで詳細に批判・解説


日本人の美徳・人情は一体何処へ
あれから六十数年が経過し、マッカーサーの日本人愚民化占領政策は見事に初期の目的を達成しました。

日本の識者達が「マッカーサー占領軍の日本弱体化作戦にやられた」と気付かないうちに、誇れる日本人の魂までもが雲散霧消してしまいました。

連日のテレビも新聞も、殺人だ・詐欺だ・違法行為だ・いじめだ・脱税だ・万引きだ等と暗いニュースを流します。刑務所は超満員。増設しても追いつかない。よくぞ まあー これだけ悪いことをする日本人がいるものだと寒心します。

報恩感謝・公序良俗・敬神祟祖・滅私奉公・信義誠実・醇風美俗・質素倹約・刻苦勉励・相互扶助・品性陶冶・堅忍不抜・孝は徳の始め・博愛慈善・艱難汝を玉にす・公衆道徳・克己節制・正直至誠・勤労努力・礼儀作法・公益奉仕・共存共栄・創意工夫・進取の気象(小学校修身の授業の教え)等々、我々がご先祖様から継承した筈の日本独特の美風のカケラもありません。外国人が称賛した戦前の古き良き時代の日本人の美徳・人情は一体何処へ行ってしまったのでしょう。

「日本弱体化教育政策」の成果
平成十八年に安倍内閣が成立して教育再生会議が発足し、メイド・バイ・GHQの教育基本法が改正されました。

やっと六十年ぶりに日本の教育も正常化への道を歩むものと期待していたらガッカリでした。
なんと当の安倍内閣の文教の最高責任者である文部科学大臣(東大出身)と中央教育審議会の会長(京大出身)の二人が、「道徳の時間と道徳の教科書は作らない」と勝手に決めてしまったのです。「開いた口が塞がらない」とはこの事。

なぜ、安倍総理の折角の英断がこんなみじめな結末になったのでしょうか。それは六十年前の「マッカーサー占領軍の日本弱体化教育政策」の成果です。

相手の敵国を完全に支配するためには、武力を行使するよりも教育を牛耳るほうが遥かに有効だと数々の世界の歴史が証明しています。

マッカーサー占領軍は、その歴史の教訓を忠実に履行したのです。「日本の歴史と伝統文化を抹殺すれば、日本人は二世代の五十年間で本来の日本精神・魂を失い、我々の属国の民となる」と。

前出の二人の文教の責任者は、一体どんな教育を受けて成長したのでしょう。

全学連の学園紛争の真っ只中に、社会主義思想を信仰した偏向教授の色あせた革命教育の影響をもろに浴びて学生時代を過ごしたのです。まともな日本の歴史・伝統文化を学ぶ機会はありません。神仏・大自然に対する畏敬の念も教わりません。

ましてや「父母に孝に 兄弟に友に 夫婦相和し 朋友相信じ 恭倹己れを持し 博愛衆に及ぼし 学を修め 業を習い 以って知能を啓発し徳器を成就し 進んで公益を広め 政務を開き 常に国憲を重んじ 国法に遵い 一旦緩急あれば義勇公に奉じ 以って天壌無窮の皇運を扶翼すべし」の教えは、何のことだかさっぱり分かりません。

そのくせに、「教育勅語と修身は軍国主義で人民の敵だ」の時代錯誤の決まり文句だけではしっかりと脳髄に叩き込まれています。

筆者が相次いで警世の書を発表した、昭和四十五年前後の安保騒動・東大の安田講堂や早稲田の大隈講堂占拠騒ぎ・浅間山荘銃撃事件・赤軍派の総括殺人事件等と同時代に、ゲバ棒とヘルメットの革命ゴッコの学園生活を送った年齢(平成二十年の時点で五十~七十歳)の大半の識者は、知らず知らずの間に「マッカーサーが仕掛けたわな」に完璧に嵌ってしまったのです。

そのくせ、「マッカーサー占領軍の巧妙な教育政策に洗脳された」という意識は皆無です。

当人が意識しない内に洗脳教育が完成していたなんて、本当に目に見えない教育の底力は恐ろしいものです。古人曰く、「ペンは剣よりも強し」と。