経済活動そのものが環境と人間の共生を産む
前頁で紹介した人達は、自らが気づき本当に人間にとって大切なもの、必要なものを自然の仕組みに学び畏敬し、尊敬しながら、同じ人類の同胞として、牛やリンゴや乳酸菌などの微生物と会話し、すべてを生かすという宇宙のリズムそのものの中から結果を出している。環境づくりの構想は、このことそのものであり、そのような経営者を支援していくことも構想の一つである。
さらに、前頁のような経営者(製造者・開発者側)がこれらを行うのではなく、消費する側の生活者が彼らのように気づき、生活に必要な製品を創造し流通させ、消費しようというものである。自然と対話し、いのちと対話し、人類が創造してきた社会と対話し、そのすべてが調和し共生することが、環境と経済を両立させるという他にはない、国づくり人づくりの第6次産業への挑戦である。
欧米型の遺伝子組み換えや化学肥料のように、自然にはないものを作りだし、それでどれだけ生産性が上がっても、結果として、副作用や発ガン性などという、それまでなかったやっかいな問題を誘発している現代がある。異物が体内に入れば、身体は悪くなって当然であるが、食べ物は、身体も心も魂にも影響している。だからこそ、環境問題も5つの生命体から創造しなければならない大きな視点なのである。
日本型は、自然に則しているため、すべてが丸くおさまる。問題が発生しない。前頁の牛も、夏草と冬の干し草では牛乳の味が変わるという。人間の体調も日々変化するように、微生物もその日その日で変わるそうだ。それが自然であり、いのちだからだ。
人間の経済活動や生活そのものが自然環境の破壊を生み出したように、これからの環境問題は、経済活動や生活そのものから見直しを求められている。