
オリンピックを見ていると それぞれの選手が持つ『運』を見せつけられます。
それまでの国際試合で優勝経験もありながら 期待を一身に集め 本人も絶好調でオリンピックに乗り込んでいきながらも 思わぬところで敗退というケースがあります。
逆に 全く期待されていなかった人が 思わぬところで活躍し 本人もびっくりするような 成績を残す人もいます。
しかし これが不思議なことに 運命の法則に当てはまるのです。
一つ例題をあげてみましょう。
「自分に金メダルが取れるとは思わなかった」 という選手がいますが、 これは、取り方によって大きな違いを持っています。
まず、マラソンの有森裕子選手ですが 2度のオリンピックで2つのメダル(銀と銅)を取った人です。
しかし、 彼女は「自分には金メダルが取れると思ってなかった」と 言ったことがあります。
金メダルを取ろうとしている人は 柔道の谷(旧姓田村)選手や スケートの荒川静香選手など 金メダルを非常に意識していながらも 無心の境地で闘いに挑みます。
しかし、有森選手は 自分がとれると思っていなかったのです。 裏を返せば最初から「取れないと思っていた」のです。 だから「取れなかった」のです。
逆に、1992年のバルセロナオリンピックで、 14歳の岩崎恭子選手が 水泳200m平泳ぎで金メダルを取り 日本中が祝福しました。
岩崎選手も同じように 「自分に金メダルが取れるとは思わなかった」と言いました。
彼女は、期待されていた訳でもなく 初めてのオリンピックで ただ無心でやった結果が金メダルだったのです。
先ほどの例と似ているのですが これは全く違います。
岩崎選手は 金メダルを「取れない」と 思っていなかったのです。
どれだけ強く念じていても では結果が付いてくるかといえば なかなかそうはいきませんが、
この2つの違いは 大きな結果の違いを生んでいくのです。