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《『政(まつりごと)の心』を求めて》 第134回 ―「 日本政治の現状(96) 」―
「政治講座」最終講、どうすりゃよいのか日本の政治

『議会政治の誕生と国会』(信山社)は、来年2月中旬に出版できる見通しとなった。本書刊行の理由や内容については、前々回にもふれたが。私がどうしても理解できないのは、国民の意思によって歴史的な政権交代が行われて、わが国で議会民主政治が健全に定着すると感涙したとたん、日本政治の汚濁が噴き出してきたことである。


このポリチカル・パラドックス(政治的逆行)をどう解釈するか、今日の政治劣化の原因は何か、こういったことについて、12月15日に「国づくり人づくり財団」の木原理事長と懇談した。木原理事長はこれまで続けてきた「IT・ブログ」による政治講座が、CMF時代を入れて100回となったことを機会に、政治講座をブログから映像講座にしようとの提案があった。


木原理事長の話によれば、ブログ読者の中に「政治に関心を持つ若者が増えた」とのことで、来年1月から「IT映像」による政治講座とすることになった。詳細な企画は「国づくり人づくり財団」事務局で作成中である。基本方針は①名称を、CMF政治講座―政治家に関心を持つ人のために―、とする。②月1回、1回約1時間30分、とする。


講義の内容については、考え方として①政治家を志すなら、わが国の議会政治について基本的知識を学ぶことが必要であり、『議会政治の誕生と国会』を一応の教材としたい。その中から議会の歴史と制度、国会運営の実態を講義する。また、現実の政治の動きをはじめ、政治家としての心がまえ、人間としてのあり方を、具体的な人物像から説明したいと思っている。第1回の「CMF政治講座」は、1月27日午後7時から同8時半までを予定している。


2012年〔平成24年〕の政局展望

最近、藤原定明氏の『神々の指紋』(下)を読んだ。そこには「マヤカレンダー」に刻まれた「終わりの時」という記述があった。マヤ民族は25640年を大きな歴史のサイクルと考え、それを5つに分けている。第1の時代は土、第2の時代は風、第3の時代は火、第4の時代は水によって滅び、現代の第5の時代は、火山の大噴火・食糧危機・大地震によって滅ぶと考えられている。


第5の時代の始まりの日がBC3114年8月13日で、終わりの日がAD2012年12月23日で、来年である。来年の2012年を展望する場合、まずこのことを肝に銘じておくべきだ。日本にとっても地球にとっても、現代文明の終わりの年となるということだ。何が壊れるか、何が始まるか、わからないということだ。この見方を基本とすべきだ。破壊と終わりは、創造と始まりである。


野田民主党政権はいつまでもつのか。12月上旬、野田首相が中田前横浜市長に語ったといわれる情報は「消費税増税法案はどんなことがあっても、来年の通常国会に提出する。成立しても不成立でも衆議院を解散する。政界再編になっても結構だ」というものだ。野田首相は、消費税増税で民主党を潰す気があるようだ。それも終わりの年「2012年」にふさわしいかも知れない。


泥鰌が大蛇に変身する可能性もある。問題は残された国民だ。歴史的政権交代を成し遂げた民主党が、最悪の政治を行うという悲劇を誰がつくったのか。神か人間か、デモクラシーというのは皮肉な制度だ。日本を改革しようという健全な有権者が選んだわけだ。


マヤのカレンダーの警告はそれとして、われわれ日本人はどうすればよいのか。木原理事長とじっくり話した。「人づくり」しかない。そして率直に世の中に事実を告げることだ。偉そうな顔をしている出来の悪い仮面の政治家たちに退陣してもらうために……。